桜井美奈「殺した夫が帰ってきました」の感想

小説

桜井美奈さんの「殺した夫が帰ってきました」を読みました。

刺激的なタイトルとは裏腹に、力強い女性の物語でした。

あらすじ

都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。ある日、夫が現れる。その男・和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、殺したはずだった。改めて話を聞いてみると、和希は過去の記憶を一部なくしており、茉菜と一緒に暮らしたいという。かつての和希はとても暴力的な人間だったが、いざ暮らしはじめると、暴力的な影は一切見られず、平穏な日々が過ぎていった。しかしそんな矢先、茉菜のもとに一通の手紙が届く。手紙には一言だけ「鈴倉茉菜の過去を知っている」と書かれていて……記憶をなくし帰ってきた、殺したはずの暴力夫。謎めいた正体と過去の愛と罪を追う、著者新境地のサスペンスミステリー。

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感想

最初はなかなかハマれなかったけど、途中から明かされていく秘密や謎を知って最後は一気に読んでしまいました。

ネグレクトや麻薬、DV、風俗、災害など過酷な状況で生き抜いてきた主人公や親友にどんどんハマっていった。

親ガチャって言葉が今年の流行語大賞にノミネートされたけど、生まれた環境によって、いろんな運命が狂ってしまって切なかった。

そんな中でも好きなものや得意なものを見つけて、きちんと生きていく主人公はすごい。

10代後半からはちゃんと自分で人生の選択ができるということを強く感じた。

印象に残ったところ

なかったころを知っている人こそ、手放すことを躊躇するのではないだろうか。

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