宇佐見りん「推し、燃ゆ」の感想

小説

芥川賞受賞作。まず、タイトルが上手い。

ただ、内容は想像とは少し違いました。

誰かを推すということもよく分かるけど、それ以上に発達障害のこともよく描かれている1冊だと思いました。

あらすじ

推しが炎上した。ままならない人生を引きずり、祈るように推しを推す。そんなある日、推しがファンを殴った。

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感想

「推し」ってすごいエネルギーなんだなぁと思った。

推しが生きがいみたいになっていて、ここまで来るとどうしてそうなるんだろう•••と不思議だったけど、きっと現実にもこういう世界があるんだろうなと思う。

あと主人公は発達障害なのだと思うけど、親をはじめ周囲に理解してくれる人が一人もいなくて、本当に生きづらそうだった。

その描写がすごく上手。

今どきの言葉が多かったけど、それがすごく現実っぽくて、どんどん世界観に引き込まれていった。

共感はできなかったけど、ラストは辛くて、主人公があそこからどうやって生きていくのか気になる。

印象に残ったところ

世間には、友達とか恋人とか知り合いとか家族とか関係性がたくさんあって、それらは互いに作用しながら日々微細に動いていく。常に平等で相互的な関係を目指している人たちは、そのバランスが崩れた一方的な関係性を不健康だと言う。

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